ドキュメント72時間 すきな番組のひとつです
ファミレス、空港、居酒屋…。毎回、ひとつの現場にカメラを据え、そこで起きる様々な人間模様を72時間にわたって定点観測するドキュメンタリー番組。偶然出会った人たちの話に耳を傾け、“今”という時代を切り取ります。(NHK公式HP)
面白そうな舞台がたびたび取り上げられているので、
TV点けてこの番組やってたらつい視聴してしまいます
その日の放送回は
「サイクリングの旅 しまなみ海道を駆ける」
でした
しまなみ海道は個人的に思い入れがある場所なので
「ぼくもしまなみ海道ツーリングしてえなあ」
などと思いを馳せながら番組を視聴していたところ、
東京から来たというおじいさん(63歳)が登場
このおじいさん(63歳)こそが、表題の「40年後のぼく」なのです
というのも、おじいさん(63歳)のインタビューを見る限り
おじいさん(63歳)とぼくに共通点がありすぎるのです
・限界旅行を好む
・フェリー旅を好む
・独身
・鉄道と縁が深い
・一人旅によって現実逃避を図っている
・一人旅が一番癒しの時間
ああぼくは将来こんなおじいさんになるんだろうな、と予見させるおじいさん(63歳)の姿からは
率直に言って「豊かな人生を歩んできた」「明るい老後が待っている」といった期待は感じられませんでした
ぼくもこのまま歳をとったら限界独身男性になってしまうんだろうな
そうなる覚悟はしておかなきゃいけないなあ
そんな風に考えてしまいました
これを読んでいる限界旅行愛好家のみなさんにも覚悟を決めていただきたく、
あまりよろしくないのは承知で思わず放送内容を文字に起こしてしまいました
ぜひ読んでいただきたいです
黒:ナレーション
青:おじいさん(63歳)
赤:番組スタッフ(インタビュアー)
ーー午後二時、休憩所で荷物を整理している男性に出会った
「こんにちは、NHK の者なんですけれども」
「東京からずっと北九州に、フェリーで来て、山口県の瀬戸内海沿いを(自転車で)走ってきて。先月の15日から2週間ぐらい、うん。まあそんな感じかな。」
「一人で行かれるんですか」
「奥さんはいないんで、もともと。」
「では独身で」
「はい」
ーーひとり旅をしている63歳男性。東京で電車の清掃の仕事をしているけど、休暇をとってきたという。聞けはずっとテントで寝泊まりしているらしい。突然だったけどテントを見せてもらえることに。
「(テントの中)いきなりすごいことになってるな多分・・・こんな感じ。」
「中に物がたくさんある・・・テントで料理もするんですか?」
「ラーメンとかうどんとかそんな感じかな。」
「さっきニンニクのやつみたいなのをお見かけしたんですけど」
「(プラパックに入ったおつまみにんにくを取り出す)これはおつまみだよ完全に。だってこれそこらで買ってきたニンニクだよ。」
ーー男性は3年前の定年まで鉄道会社で車掌をしていたそう。安全運行に気を配る毎日だったという。
「楽しいというより神経使っちゃって疲れたなって感じはします。いろんなお客さんとのトラブルとかあるし。時間的になんであんなきっちりしなくちゃいけないのかと思いもあるし。もうそんな生活は疲れたなと思って。」
ーーそんな男性にとってこうした一人旅は欠かせないものみたい。
「人生のこととか考えたりするんですか」
「考えないために(一人旅に)来てるって感じがする。普段の生活だとね考えちゃうんだよめちゃくちゃ。」
「逆なんですね」
「うん、家にいたらやっぱり家庭の事とか・・・家庭はないけど・・・親戚とか身近な人間のことは考えないといけないし、仕事も考えなくちゃいけないけど・・・ここに来ればここのことしか考えない。この先のことしか。前後のことしかで、済むかな。一番癒しの時間かな。」
ーーひとりで自由にできる。ただ今を生きる。そのために走る人もいる 。