18きっぷ等で鈍行旅をしていると
「こんな遅い時間なのに○○駅まで行けるのか」とか,
「この区間は始発が遅くて不便だなあ!!」とか
一喜一憂することはないでしょうか.ぼくは日常茶飯事です.
早朝/深夜に電車移動することには次のようなメリットがあります:
・時間を有効活用できる
→多くの観光名所が営業時間外であるうちに移動距離を稼ぐことができます
・ネカフェの滞在時間を短縮できる
→ネカフェの料金体系は時間制なので,滞在時間を短くするほど安上がりに夜を明かせてうれしくなります
・早朝/深夜の鉄道利用者はどんな人なのか,人間観察できる
・レア行先が出やすい
などなど…
そんなことばかり考えているので,
この区間は乗り継ぎが良くてしかも終電が遅い!みたいな便利な鈍行ルートを
発掘することが(利用の有無にかかわらず)ままあります.
この記事は,そのようなルートをアーカイブして
ぼくがニヤニヤするためのものです.
【ご案内】
・2019年8月現在の平日ダイヤをもとにまとめています
・終電につながるように組んでいるルートの場合,ちょっとしたダイヤの乱れで旅程が大崩壊するはずです.18きっぷを上手に使う人はそのようなルートを絶対にとらないとよく耳にします.
①上野(17:31)→新潟(00:20)
■上野 15番線発
| 高崎線(高崎行) 101.4km
| 17:31-19:25[114分]
| ↓
◇高崎 2番線着・6番線発 [8分待ち]
| 上越線(水上行) 165.6km
| 19:33-20:39[66分]
| ↓
◇水上 [11分待ち]
| 上越線(長岡行) ↓
| 20:50-23:05[135分]
| ↓
◇長岡 [4分待ち]
| 信越本線(新潟行) 63.3km
| 23:09-00:20[71分]
| ↓
■新潟 3番線着
昼過ぎにふと思い立って北上したくなった時に便利なルートです.
特筆すべきは,一日6本しか用意されていない水上発長岡行と綺麗につながっている点でしょう.逆区間の最終は長岡駅16:32発水上駅18:28着となっており,関東に抜けたいオタクをしばしば悩ませます.
長岡駅から先の電車が残っているのもうれしい点です.直江津方面を目指す場合も越後湯沢駅からほくほく線経由で対応できます(越後湯沢22:30発→直江津23:46着).
越後湯沢駅で停車時間が20分ほどあるので,夕食は駅前のコンビニで手配するとよいでしょう.
翌日は羽越線で秋田,快速べにばな号で米沢,快速あがので会津若松など東北方面に抜けると楽しいのではないでしょうか.どこも午前中に到着できます.
②中野(4:25)→長野(9:58)
■中野(東京) 1番線発
| 中央線各停(高尾行) 38.4km 前・やや後
| 04:25-05:13[48分]
| ↓
◇高尾(東京) 4番線発 [1分待ち]
| 中央本線(東日本)(大月行) 182.3km
| 05:14-05:50[36分]
| ↓
◇大月 [3分待ち]
| 中央本線(東日本)(甲府行) ↓
| 05:53-06:41[48分]
| ↓
◇甲府 [5分待ち]
| 中央本線(東日本)(松本行) ↓
| 06:46-08:32[106分]
| ↓
◇松本 5番線着・2番線発 [8分待ち]
| 篠ノ井線みすず(長野行) 62.7km
| 08:40-09:58[78分]
| ↓
■長野 5番線着
中野始発の中央線下り列車が早朝に設定されているのはご存じでしょうか.
中野駅4:25発という「4時半ってまだ深夜じゃね?」みたいな地獄の始発なのですが,この列車をつかまえられると中央本線を絶妙に快走することができます.
始発時刻が早すぎるので,中野駅を始発列車で出発した場合と大月駅を始発列車で出発した場合で長野駅到着が同じ時刻(9:58)になります.
名古屋方面に抜けたい場合も,塩尻駅で中津川行きと接続が設定されているため午前中には名古屋駅に到着できます(名古屋までは東海道線で抜けたほうが早いですが…).
なお新宿駅から同様のルートを辿ろうとすると4:58発高尾行列車に乗ることになるのですが,こちらは乗り継ぎが悪く長野駅到着が12:22となります.
※2020.9.30追記
中野始発の運用いつの間にか三鷹始発になってました.
③名古屋(20:58)→沼津(00:36)
■名古屋 1番線発
| 東海道本線(東海)特別快速(浜松行) 239.8km やや前・やや後
| 20:58-22:25[87分]
| ↓
◇浜松 2番線発 [6分待ち]
| 東海道本線(東海)(静岡行) ↓ 前~後
| 22:31-23:42[71分]
| ↓
◇静岡 1番線発 [2分待ち]
| 東海道本線(東海)(沼津行) ↓
| 23:44-00:36[52分]
| ↓
■沼津
沼津→熱海の終電が早い(沼津駅22:10発→熱海駅22:29着)ので,沼津まで行ってみるのはどうだろう,というルート.沼津から翌朝の始発に乗車すれば7時過ぎには東京駅に着く(沼津駅4:55発→東京駅7:17着)ので,そこからまる1日活動できます.
名古屋→東京というと高速バスのコスパが非常に高いですが,昼行バスは最終便が名古屋駅17:30発であったり,夜行バスは苦手な人も少なくなかったりで,このルートにも十分意義があるかと思います.
沼津駅周辺はインターネットカフェが充実していないイメージでしたが,最近快活clubがオープンしたようですね!ついでに3時間で1500円搾取してきやがった駅前のぼったくりネカフェもめでたく閉店したようです.うれしい.
④広島(21:20)→高松(01:21)
■広島 5番線発
| 山陽本線(糸崎行) 161.3km
| 21:20-22:41[81分]
| ↓
◇糸崎 [1分待ち]
| 山陽本線(岡山行) ↓ 前~後
| 22:42-00:08[86分]
| ↓
◇岡山 3番線着・6番線発 [4分待ち]
| 快速マリンライナー77号(高松行) 71.8km
| 00:12-01:21[69分]
| ↓ ( 自由席 )
■高松(香川) 5番線着
瀬戸大橋線の終電は日本国内でも屈指の遅さで,限界旅行では非常に重宝されます.
ただ,姫路方面から岡山駅に向かう場合は終電が早く(姫路駅21:40発→岡山駅23:03着),岡山駅では残念ながら23:12発のマリンライナーを乗り継ぐことになります.
というわけで,この終電の遅さが最も活きるのは広島方面から高松に向かう場合となります.広島駅を21時過ぎに出発して,その晩のうちに四国上陸できるというのはなかなか魅力的ではないでしょうか.
なおこの列車の本来の役割はおそらく,新幹線下りの最終列車(岡山駅23:55着)と接続をとることです.20:30に東京駅を出発すれば,その晩のうちに高松駅まで到達できます.
ちなみに逆区間の始発も出発がとても早いです(高松駅4:35発→岡山駅5:45着).こちらも新幹線上り始発との接続を意識している(岡山駅6:00発)と思われますが,必ずや限界旅行にも寄与してくれることでしょう.
⑤鹿児島中央(21:20)→延岡(00:29)
■鹿児島中央
| 日豊本線(都城行) 209.6km
| 19:57-21:36[99分]
| ↓
◇都城 [10分待ち]
| 日豊本線(宮崎行) ↓
| 21:46-22:59[73分]
| ↓
◇南宮崎 [5分待ち]
| 日豊本線(延岡行) ↓
| 23:04-00:29[85分]
| ↓
■延岡
宮崎県を夜のうちに縦断するルートです.
このルートの何よりもうれしいのが,翌朝に佐伯行列車に乗車できる(延岡駅6:10発→佐伯駅7:19着)ことです.この区間は在来線列車が早朝と夜しか走っていないため,首尾よく通過するためには延岡に泊まる,あるいは夜の電車に合わせて移動するしかありません.
南延岡駅周辺にはインターネットカフェもあるようですので安心です.
【まとめ】
俺好みの移動ルートを適当に列挙しようと思っていましたが,ルートひとつひとつに対して随分だらだらとコメントできてしまったので,自身のキモオタクぶりを再認識することができました.
他にもおすすめルートがあったらご教示ください.
それではみなさまよい限界旅行を!